11月の第1月曜日の翌日。それが、アメリカの大統領選挙の投票日です。
日本時間にして、2020年11月3日の午後8時から投票が開始されます。
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アメリカ大統領選挙は、日本時間の3日午後8時から、順次、各州で投票が始まります。
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、社会の分断がかつてなく深まる中、トランプ大統領が再選を果たすのか、それとも民主党のバイデン前副大統領が政権を奪還するのか、世界の目が注がれています。
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そして、気になるトランプ・バイデンの勝敗の行方ですが、今回の大統領選挙では、「当選確実」の結果はいつ頃出るのでしょうか?
詳しくは、日本時間で何日の何時頃に「当選確実」の報告がなされるのでしょうか?
この記事では、大統領選挙の投票の仕組みと共に「当選確実」の報告がいつ頃かを考察しつつ、勝敗の行方に迫って参ります。
まずは、日本時間で何日の何時頃にアメリカ大統領選挙の「当選確実」の報告がもたらされるかです。
記事によると
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米大統領選の結果は、日本時間4日午前9時頃から出口調査の結果が報道され、TV局が各州の結果を予測する展開になる。どちらかが圧倒的大差で勝利すれば、11月4日の午後1時頃に「当確」が出そうだ。
出典:楽天証券
トランプかバイデンの「どちらかが圧倒的大差で勝利すれば」という条件付きで、11月4日の午後1時頃に「当確」が出そうである。
とのことですが、かなりの確立で、それは無理で、もしかすると何時になるか現時点では「わからない」というのが実情です。
いつになるか「わからない」という根拠は、以降述べている「アメリカ大統領選挙の独特な仕組み」と、各州に委ねられた選挙の実施、及び「選挙人制度」によるところが大きいのです。
アメリカの大統領選挙の独特な選挙と投票の仕組み
アメリカの大統領選挙は独特の仕組みになっています。
歴史的背景などはカットして、大統領選挙の仕組みをわかりやすく解説してみます。
投票する権利は18歳以上のアメリカ市民にありますが、実際の投票には各自の申告・申請が必要です。また、郵便投票の場合、多くの州で、これも申請をしないと出来ない状況にあります。
最も特徴的なのは、アメリカ合衆国全50州のそれぞれに、選挙結果に至るまでの全てを任せているという点です。
各州が手を付けられないのは「投票日」と「選出代表者の人数」のみです。
各州ごとの意向を最も重んじているのです。
その典型的な仕組みが「選挙人の総取り」という仕組みです。
選挙人とは、各州に割り当てられた人数だけ存在します。(※上院100名から2名ずつ・下院435名とワシントンDC3名から割り振った人数)
現状、各50州の選挙人の数は以下の表のとおりです。
合衆国内の各州 | 選挙人数 | トランプ | バイデン |
カリフォルニア | 55 | ||
テキサス | 38 | ||
フロリダ | 29 | ||
ニューヨーク | 29 | ||
イリノイ | 20 | ||
ペンシルベニア | 20 | ||
オハイオ | 18 | ||
ミシガン | 16 | ||
ジョージア | 16 | ||
ノースカロライナ | 15 | ||
ニュージャージー | 14 | ||
バージニア | 13 | ||
ワシントン | 12 | ||
アリゾナ | 11 | ||
インディアナ | 11 | ||
テネシー | 11 | ||
マサチューセッツ | 11 | ||
ミネソタ | 10 | ||
ミズーリ | 10 | ||
ウィスコンシン | 10 | ||
メリーランド | 10 | ||
コロラド | 9 | ||
アラバマ | 9 | ||
サウスカロライナ | 9 | ||
ルイジアナ | 8 | ||
ケンタッキー | 8 | ||
オレゴン | 7 | ||
オクラホマ | 7 | ||
コネチカット | 7 | ||
ネバダ | 6 | ||
ユタ | 6 | ||
カンザス | 6 | ||
アイオワ | 6 | ||
アーカンソー | 6 | ||
ミシシッピー | 6 | ||
ニューメキシコ | 5 | ||
ネブラスカ | 5 | ||
ウェストバージニア | 5 | ||
アイダホ | 4 | ||
ニューパンプシャー | 4 | ||
メーン | 4 | ||
ロードアイランド | 4 | ||
ハワイ | 4 | ||
モンタナ | 3 | ||
ワイオミング | 3 | ||
ノースダコタ | 3 | ||
サウスダコタ | 3 | ||
バーモント | 3 | ||
デラウェア | 3 | ||
アラスカ | 3 | ||
コロンビア特別区 | 3 | ||
合計 | 538 |
「選挙人の総取り」について
各州のアメリカ市民は、それぞれの州内で、期日前投票・郵便(郵送)投票や当日投票に臨みます。
その結果、例えば、A州で、「バイデンが520票」「トランプが519票」だったとします。
この場合、A州の選挙人の人数が25人だったとすると、1票でも多かったバイデン候補の当選がA州の総意であるとされて
「バイデンが25票」「トランプが0票」という最終結果になります。
最終的に各州が「選挙人」の人数をもって、バイデンかトランプかの意思表示をするということです。
これが「選挙人の総取り」です。
僅差の選挙の場合、最後の最後まで予断はゆるされません・・。
まとめ(大統領選挙の当確はいつわかる?)
結局のところ、「大統領選挙の当確はいつわかる?」についてですが、これまでに、大統領選挙の仕組みや「選挙人総取り」について触れてきました。
その中で、最も重要かつ、当確報告を不確実にしているのが、「選挙の全てが各州に委ねられている」という点です。
要は、各州がいつまでに集票結果を確実に把握しきれるかにかかっているということです。
前代未聞の期日前投票と郵送投票の多さからくる「集票ミス」の可能性とそこから来る「白熱した選挙」故の混乱。裁判沙汰のケースも想定されますが、その場合、各州での最高裁の判決を待たねばなりません・・。
投票日以降の混乱を想定して、公私共に、警戒態勢も強まっています。
こういったことから、大統領選挙の当確がいつわかるか?については、何時になるか現時点では「わからない」というのが実情なのであります。